会長の言葉

全員集合せよ! 会 長 菅原 三朗

 「全員集合せよ」これは私共、秋田県立秋田高等学校昭和25年卒、同期会の毎年開催される例会案内の、タイトルである。
 昭和6年生まれの私共は、昭和19年旧制秋田県立秋田中学校に入学し、昭和25年秋田県立秋田高等学校卒業という、6年間同期で過ごした。今の中高一貫校と同じである。
 今年で第32回を迎えた同期会は昭和51年、当時秋田市中通で「(株)角繁」の経営者であった故渡辺繁雄さんが、会社の事務所の一角に「同期会事務局」を提供され、これに同級生の小林良弘さんと田中孝一さんの2人が事務局として、献身的な世話活動をしてくれて、現在まで32年間一回も休むことなく毎年同期会が続いている。
 例会は9月の第3土曜日午後5時30分からと決まっている。小学校でも高校でも卒業後、毎年休むことなく32年間も同期会が継続開催されているということは全く希有としか言いようがない。
 今年度「第32回同期会案内文」である。―還らぬ旅に、旅立つ人多し。―逝く雲、流れる水を見れば、無常のあきらめもつく。人生は、自然な生命の流れ、いたずらな抵抗も悲しみも、必要なしだ。―長寿がいいのではない。いかに生きたかの問題なのだ。―残り時間は正確に迫る。とすれば、人おのずからの心がけが必要となろう。―何よりも感謝の心だ。

 妻に家族に友人に、そしてまわりのすべてに。―我等同期一同、いい人生を歩んで来たのだから「いい人生だった、倖せだったありがとう」そう言って逝けるような健康寿命を求めよう。―9月20日、また青春が甦る。人生、毎日がスタートだ。改めて告ぐ「全員集合せよ!」
 当日は大町ビル六階「千秋の間」で開催、参加者は会員五十六名、恩師、来賓等63名であった。定刻5時30分開催宣言。
 慣例により、秋田高校校歌斉唱、同期会歌を合唱後、物故者に黙祷を捧げ冥福を祈願した。出席者点呼、集合写真撮影の後、代表幹事の渡部誠一郎さんがあいさつ。
 今年も又、定例日に皆さんと会えることを最上の喜びとする。戦乱の中で生まれたにも拘わらず、きわどいところで生命を奪われることもなく、こうして生き長らえてきたきわめて希有な世代だと言えよう。このままできれば80歳までは生きてみたい。皆さんの一層の精進を期待します。
 又今年満96歳になった恩師寺田光和先生は、皆さんと一緒にいるとどっちが先生か似たり寄ったりだ。これからが山の厳しい上り坂、どうか寝たきりでなく元気な姿で生きてもらいたい。
 乾杯は、県外から参加した4人が壇上へ進み、代表から「みんな健康で男の平均年齢までは生きよう!」と乾杯した。