会長の言葉

社会福祉大会 会 長 菅原 三朗

 天王・昭和・飯田川三町が合併、昨年3月「潟上市」発足により社会福祉協議会(以下、社協)も合併し「潟上市社会福祉協議会」として発足した。
 11月18日「第2回潟上市社会福祉大会」が天王総合体育館において、市民750名が参加し盛大に開催された。昨年の第1回大会に引きつづき今回もこのように多くの市民の参加を観たことは、「地域福祉・在宅福祉」に対する関心の高まりとともに、合併以来これまで社会福祉協議会に対する、三地域の共通理解が着実に図られ、各種の福祉活動への歩調もより確かなものとなってきており、市民総参加による「ふれあいのまちづくり」への共鳴の表れとして、重く受け止めなければならない。
 社協の最も大切な役割は、そのまちの「地域福祉・在宅福祉」を推進していく「軸」として、自ずから先頭に立ち、行政をはじめあらゆる関係機関・団体と連携協力をしながら、全市民を対象に一人でも多くの方々に様々な福祉活動との関わりあう機会をつくり出すことであり、市民の福祉活動への参加の機会を通じて、心のバリアフリーの必要性を実感してもらい、ひとりひとりに「ノーマライゼーション」の理解にもとづく「福祉のまちづくり」を進めていくことである。

潟上市社協では全市民総ボランティアを目指した、より豊かな福祉の土壌づくりを進めている。
 今、生活保護制度の運用に関わる困難さをはじめ、障害者自立支援法の実施に伴う理念と現実とのギャップや、介護保険制度の改正による利用者の不都合など、社会福祉の制度や政策をめぐって多くの課題が生じている。また「格差社会」と言う言葉に括られる生活上の問題も起きている。
 このような現況は、社会福祉協議会の存在意義を問うものであり、今こそ社協の真価を発揮しなければならない時である。今回の福祉大会を通じこれまでの「共に支え、共にたすけあい、共にいきるふれあいのまちづくり」の目標をより高く掲げ、その実現に向って具体的な活動として、地域住民による福祉座団会の積極的な開催と、住民の暮らしの拠り所となる身近で親しみある「ネットワーク」の整備拡充をはじめ、全市民が地域福祉の充実を願い気軽にボランティア活動に参加出来る環境づくりに努める。更に児童・生徒の福祉に対する想いや願いを育み、地域福祉の担手になるよう福祉教育の推進につとめる。などを確認しあった。県社協が主唱する「地域福祉トータルケア推進事業」の先端を行くものである。